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LEDの原理をわかりやすく解説

      2016/10/31

 

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LEDは、Light Emitting Diodeの頭文字をとったもので、日本語では発光ダイオードと訳されます。

近年、LEDは家庭やオフィスの照明に用いられていますが、他にも信号機や公共交通機関の案内板、車のライトなど様々な場所で使われています。

そして何と言いましても、これから冬を迎えるにあたって、街のあらゆる場所でイルミネーションが点灯する季節がやってきます。近年のイルミネーションはLEDを使用する所が増えています。

今では、LEDは現在の照明には無くてはならない存在になっています。

しかし、LEDが世間に普及するまでは、白熱電球や蛍光灯が主流でしたが、なぜLEDがこれだけ普及したのでしょうか?

これは、LEDの原理について理解ですれば、この問題を解決する事が出来ます。

また、LEDの原理を理解する事で、LEDを使うメリット、デメリットが分かるため、年末の大掃除などで、照明の切り替えの時期の時に、蛍光灯、LEDで迷われている方も選ぶ基準が分かるかと思います。

この記事では、LEDの原理とLEDを使うメリットとデメリットについても簡単にお話したいと思います。

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LEDの原理とは

LEDの構成素材は半導体

LEDの素材は半導体であり、半導体に電圧をかける事で電流が発生します。

半導体とは、物質に電気を通す「導体」と、物質に電気を通さない「絶縁体」があり、半導体はその中間の性質を備えた物質です。(条件によって電気を通すことも通さなくする事も出来mす)

全ての物質は電子を持っていますが、物質にはそれぞれ電子を持つゾーン(価電子帯)と電子が移動出来るゾーン(伝導体)がありますが、その間にはバンドキャップがあり、電子が存在する事が出来ないゾーンがあります。

そのゾーンがほぼ無いもしくはかなり狭い場合は導体、かなり広いと電子が移動出来ないため絶縁体、半導体は条件によりバンドキャップの幅を変える事が出来ます。

半導体の原料はシリコンですが、通常シリコンは電気を非常に通しにくく、シリコンに加える元素によって、p型半導体とn型半導体の2つに性質が分かれます。

p型半導体は、半導体内部に電子が欠落した「正孔(ホール)」が生成され、+電荷として移動することが可能になり、電流が流れます。(電子は-電荷であるため、-電荷が不足しているため+電荷となる)

n型半導体は、半導体内部に自由電子が生まれ、-電荷として移動することが可能になり、p型半導体と同様に電流が流れます。(本来あるべき電子より多く電子を持っているため-電荷となる)

LEDは、p型半導体とn型半導体が接合された「PN接合」で構成されてます。

LEDが発光する仕組み

ここで、LEDに電圧をかけることで、電子と正孔が移動し電流が流れます。移動の途中で電子と正孔がぶつかる事で、再結合されます。(本来半導体の素材のシリコンは電気を通さないため、お互いに不足の電子と過剰の電子を結合させる事で元の状態に戻したいと思っている。)

この場合、正孔のホールに電子が取り込まれるというイメージを持つと分かりやすいと思います。

再結合された状態では、電子と正孔がもともと持っていたエネルギーよりも小さなエネルギーになります。その時に生じた余分なエネルギーが光のエネルギーに変換され発光します。

これは、p型半導体の正孔とn型半導体の電子はそれぞれ、高エネルギー状態(励起状態)であり、再結合される事でお互いの性質を打ち消すため、底エネルギー状態(基底状態)になります。

この励起状態から基底状態のようにエネルギーに差が生じると、光を放出するルミネセンスと言われる現象がおこるため発光します。

LEDの色の原理

LEDは、半導体を構成する化合物を変えることで、赤・黄・橙・緑・青といった光の色を表現します。

半導体を構成する化合物を変えるということは、バンドキャップの幅が変わる事であり、発光する時に出る波長が変わり、波長によって見える色が決まります。

これは可視光線といわれるもので、人間が見る事が出来る光の波長の事を指します。そのため、家庭などで使われている白色LEDは、本来可視光線にはない色であるため、青色LED+緑色LED+赤色LED(光の三原則)や青色LED+蛍光体の方法で発光されています。

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LEDのメリットとデメリット

メリット

・寿命がかなり長い(白熱灯は1,000~2,000時間程度、蛍光灯は13,000時間程度、LEDは4~6万時間程度)

・消費電力が少ないため、電気代が安くすむ(白熱灯の約4分の1、蛍光灯とは差異はないが、寿命面を考えると有利)

・購入コストは素材が高いため、白熱灯、蛍光灯より高いが、電気代、寿命を考えるとLEDが有利

・虫が寄り付かない(蛍光灯は紫外線を出すため虫が寄り付いてしまうが、LEDは紫外線を出さない)

・すぐに明るくなる

デメリット

・熱に弱い(素材が半導体であるため、浴室や台所など熱がこもる場所での使用は不向き、使う場所に限りがある)

・白熱灯や蛍光灯に比べて重い

・365度均一に光を放射出来ないため、場所によって明るさのむらが生じる(蛍光灯は均一に光を放射出来る)

LEDが普及している理由を考察

LEDは半導体による発光のため、どうしても購入費用が高かったり、半導体に向かない環境下では効果が発揮出来ませんが、公共施設など広い場所では電気代、寿命を考えますと、LEDの方が断然良いと言う事が分かります。

しかし、家庭用では場所によって蛍光灯とLEDを使い分けた方が良いような気がします。

そのため、それぞれ使う環境によって、適切な照明を購入すると良いと思います。

最後に

LEDが一番活躍する場所は、クリスマスシーズンのイルミネーションです。クリスマスにはLED以外にも疑問に思う事がたくさんあると思います。その問題の解決策のひとつとして、以下の記事を参考にしてみてください。

クリスマスにちなんだ疑問を科学の視点で解決します

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