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ウグイスとメジロの違いは?梅にウグイスは間違っている理由

   

ウグイスはその鳴き声を聞くことで、春の訪れを知らせてくれる鳥として有名です。

そして、ウグイスが家の梅の木に止まって「ホ~ホケキョ!」と鳴いている絵が浮かぶと思います。

しかし、その鳥は本当にウグイスですか?

梅の木に止まっている鳥はメジロの可能性が非常に高いです。

ウグイスとメジロは姿が似ているのと、メジロはウグイスの鳴き声と同じタイミングで梅の木に止まるため、ウグイスと勘違いする人が大変多いです。

ということは、梅にウグイスの光景は嘘になり、梅にメジロが正しい事になります。

この記事では、ややこしいウグイスとメジロの違いを中心にお話していきたいと思います。

メジロの生物上の分類とは

メジロは生物上、スズメ目メジロ科メジロ属に分類されます。

日本では、寒冷地方以外ではどの地域でも生息しています。基本的には年中同じ場所に生息する留鳥であるが、冬になると暖地に移動する事もあります。

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メジロの生態について

メジロが食べる食料

メジロは雑食であるため、基本的には何でも食べます。

その中でもメジロは、花の蜜や果汁を好み、ウグイスと同様に虫も食べますが、春から夏にかけては、花や果実がたくさん実っているため、虫よりも花の蜜や果汁をよく食べます。

それだけ甘いものが好きなメジロですが、メジロは何と人工的に作られた砂糖も好んで食べるので、なかなかの甘党である事が分かります。

秋から冬は、花や果汁が多く実っていないため、虫を食べる機会が多くなります。

ウグイスは花の蜜や果汁を食べる事はほとんどないため、ここが大きく違うポイントになります。

メジロの寿命

メジロの寿命は野生では3~4年であるため、ウグイス(8年前後)よりも短命である事がわかります。

基本的に生物の寿命は体が大きいほど長生きする傾向にありますが、ウグイスとメジロの大きさはほとんど一緒であるため、この結果は意外なものでした。

メジロの行動

メジロとウグイスは繁殖時期と非繁殖期がほぼ一緒です。

しかし、ウグイスとの大きな違いは、繁殖期になると、花が咲く時期に合わせて行動します。好物の花の蜜を求めて南から北へと移動するものもいます。

そのため、春に咲くツバキや梅の花に群がる様子が観察されます。

この地点で、「梅にウグイス」でなくて、「梅にメジロ」が正しいと言った事になります。

メジロは、花に群がると、「チー、チー」という地鳴きで鳴き交わしています。他にも「キュルキュル」「ピーチュルチー」と鳴き交わす事もあります。

非繁殖期である秋から冬にかけては、山地から平地に移動し、群れで行動することが多いです。

また、メジロは、お互いに押し合うように枝に並ぶ習性があるため、「メジロの押し合い」といい、そこから子どもが一列に並んで押し合う「目白押し」となり、込み合っている事や物事が多くある事を意味する慣用句として使われています。

ウグイスは、卵を産んでから1ヶ月足らずで自立して単独行動するので、群れで行動するメジロとは大きく異なります。

ウグイスの生態について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ウグイスの生態とは?鳴き声は聞けても姿を見ない理由とは?

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「梅にメジロ」が正しいのに「梅にウグイス」が定着している理由

よく絵札に描かれている「梅にウグイス」ですが、これははっきり言って違うと断言します。

ウグイスとメジロは、春を訪れる鳥という部分で共通しています。そして、繁殖期を迎えたメジロは、梅の木に止まって花の蜜を吸い、ウグイスは雌にアピールするためにさえずります。

この時、ウグイスのさえずりとメジロの地鳴きが被ってしまい、ウグイスのさえずりの鳴き声の方が大きいため、梅に止まっているメジロをウグイスと勘違いしたと考えられます。

しかも、ウグイスは大変警戒心が強い鳥であるため、人の世界や空間に直接現れる事はほとんどありません。

逆に言えば、メジロは警戒心がない鳥で、桜の開花時には、スズメと一緒に蜜を吸っているくらいなので、社交的といいますか、周りの事をそこまで気にしていません。

もうひとつは、ウグイスとメジロの体の色にあります。

メジロは、色鮮やかで見栄えが良く、明るい緑色をしていますが、ウグイスは茶色いに近い緑色でかなり地味な色です。

そのため、色鮮やかで見栄えが良いメジロに、ウグイスのさえずりを合わせて「梅の木にウグイス」という形になったと思われます。

最後に

ウグイスとメジロは春を告げる鳥として共通していますが、色が全く違うため、本来は簡単に区別出来ます。

しかし、「梅=ウグイス」というイメージがあまりにも強く、派手さからもその方が都合が良いとされているため、ほとんどの人は勘違いしてしまいます。

その、代表例をもひとつあげますと、ウグイス色があります。

ウグイス色と言えば鮮やかな緑色をしていますが、本来のウグイスは地味な茶色です。

つまり、ウグイス色のあんこが入ったアンパンもそうですが、もし本物のウグイスの色ならあの鮮やかな緑ではなく、地味な茶色に近いため見た目もよくありません。

正確にはメジロ色が正しいような気がしますが、ウグイス色として定着している以上、無理やり変える必要はありませんが、ひとつの知識として知っていただけたらと思います。

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