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ヘクトパスカルの意味と簡単に出来る気圧、圧力の単位換算

      2017/01/01

台風のニュースによく出てくる「中心気圧は○○ヘクトパスカル」というフレーズですが、ヘクトパスカル(hpa)についてきちんと理解している人は少ないかと思います。

また、化学、物理の授業においても、圧力の単位換算を苦手にしている人は多く、私も圧力の単位換算はかなり苦手でした。

この記事では、気圧で最も馴染みであるヘクトパスカルと、化学、物理の授業で出てくる圧力の単位換算について、わかりやすく説明していきたいと思います。

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台風でお馴染みのヘクトパスカルの意味とは

ヘクトパスカルの言葉の由来は、100倍という意味を持つ「ヘクト」とフランスの自然科学者ブレーズ・パスカルの「パスカル」からきています。

パスカルは大気圧の存在をはじめて実証した人物で、理系の方には有名な「パスカルの原理」を発見するなど、気圧と圧力に関してはかなりの権威を持っていました。

ちなみに、昔は台風情報の時の中心の気圧を「ミリバール」で言っていましたが、ヘクトパスカルと意味は一緒で呼び方が変わっただけです。

ヘクトパスカルは、100パスカル(Pa)の事であり、1パスカルは「1平方メートルあたり1ニュートンの圧力」です。

1ニュートン(N)は「1kgの質量を持つ物体に、1m/秒²の加速度を生じさせる力」です。

正直、なかなかピンとこないと思いますが、特に日常生活でここまでしっかり覚えておく必要は無いので、こういう定義であると思って頂いて大丈夫です。

気圧とは

気圧とは空気の圧力の事を言います。

普段の生活で気圧を感じる事はほとんどありませんが、地上の気圧はおよそ1013hPaで、これを標準大気圧と読んでいます。

また、大気圧は、英語でatmospheric pressureと呼ばれる事から、頭文字を取って、1atmと表記されます。

さらに、気圧の別表記でmmHgがあります。

これは、正直日常生活で使う事はほぼ無いですが、mmHgのmmはミリメートル、Hgは水銀の元素記号の事です。正確な呼び名は水銀注ミリメートルです。

mmHgは水銀柱と呼ばれる装置を用いて、水銀の高さによって、圧力を測定する時に用いる単位です。

水銀柱の元々の原理は、 1気圧の下で1メートルくらいの密封した筒に水銀を詰め、水銀を満たした皿の上でひっくり返すと、 筒の中の水銀は徐々に下がってきて、高さが 760mm になったところで止まります。

これは、大気圧と水銀柱の圧力が釣り合った時の水銀柱の高さが760mmである事から、

1気圧=760mmHgと表記されます。

水銀注は、化学の問題でも出題が多いですが、水銀注の高さは圧力と比例関係である事を抑えておけば、難しく考える必要はありません。

まずは、圧力の単位換算をする上で、

標準大気圧=1atm=1013hPa=760mmHg

この関係は、必ず覚えてください。

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[必見]単位換算が楽に出来る接頭語一覧

気圧及び圧力の単位換算ですが、まずは単位の10の整数乗数を示す接頭語をきちんと覚える事を強く勧めます。

これをきちんと理解しないと、単位換算をする事は出来ないと思ってください。

ちなみにこの接頭語一覧は、気圧、圧力以外にも、体積、面積、長さ、重さなど他の分野にも応用出来るので、必ず覚えておきましょう。

名称 記号 倍数 名称 記号 倍数
デカ da ×101 デシ d ×10-1
ヘクト h ×102 センチ c ×10-2
キロ k ×103 ミリ m ×10-3
メガ M ×106 マイクロ μ ×10-6
ギガ G ×109 ナノ n ×10-9
てら T ×1012 ピコ p ×10-12

実際に圧力の単位換算をしてみよう

1atmは何パスカルでしょうか?

1atmは1013hPaです。

1013hPaをPaに換算すればいいのですが、ここで出てくるのが接頭語h(ヘクト)です。

1013hPa=1013×10²Pa

1013×10²Pa=101300Pa

なります。

1mmHgは何パスカルでしょう?

760mmHg=1013hPaより、水銀注の高さは圧力に比例するので、

760mmHg:1013hPa=1mmHg:□hpa

計算すると、

760×□=1013×1

□=1.33

1.33hPa=1.33×10²Pa=133Pa

950hpaの大気圧と、水銀注ミリメートルは?

少し難しく感じますが、ひとつひとつ丁寧にやれば大丈夫です。

1atm=1013hPaより、比例の関係より、

1atm:1013hPa=□atm:950hpa

計算すると、

950=1013×□

□=0.938

950hpa=0.938atmです。

後は、1atm=760mmHgより、

760×0.938=712.7mmHgとなります。

100000paの気圧と水銀注ミリメートルは?

最後に、この問題を解いて終わりにしたいと思います。

とにかく、圧力の換算は必ず、

標準大気圧=1atm=1013hPa=760mmHg

の形にもってくる事を勧めます。

まずは、100000PaをhPa換算をおこないます。

hPa=1×10²Paであるので、Paをhpa換算するときはその逆(1/10²)をすれば良いです。

100000(Pa)=100000/10²(hPa)=1000(hpa)

あとは、1000hpaをatm換算、mmHg換算すれば答えが出てきます。

1013hpa=760mmHgより、

1013hPa:760mmHg=1000hPa:□mmHg

760×1000=1013×□

□=750mmHg

1atm=760mmHgより、

750mmHg/760mmHg

=0.987atm

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