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渡り鳥の種類とメカニズムとは

      2017/01/02

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渡り鳥は、毎年決まった時期にたくさん見る事は出来ますが、生物界においても渡り鳥のメカニズム解明は重要なテーマに位置づけられる程、謎大き鳥です。

私達が、渡り鳥に関する疑問としてあげられるのが、

「なぜ、渡り鳥は毎年、飛来して時期が来れば再び飛び立っていくのだろう?」

「渡り鳥はどうやって長い距離を迷うことなく来れるのだろう?」

「渡り鳥って飛んでいる時V字飛行していることが多いがなぜだろう?」

の3つが一番多いかと思います。

この記事では、この3つの疑問を中心に、渡り鳥の謎大きメカニズムについてまとめました。

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渡り鳥の種類

渡り鳥は「夏鳥」、「冬鳥」、「旅鳥」の3種類に分類できます。

夏鳥

春に、東南アジアから日本に渡ってきて日本で卵を産み育て、秋にまた南に飛び去っていく鳥です。

代表的な鳥は、ツバメ、カッコウ、サシバ、ハチクマ、サンコウチョウなどがあります。

冬鳥

夏に、シベリアで繁殖したのち、秋になると冬を越すために日本にやってくる鳥です。

代表的な鳥は、ガン、カモ、ハクチョウ、ツル、ヒシクイなどがあります。

旅鳥

シベリアで繁殖し、秋に日本を通過してオーストラリアに行く鳥たちが、春になるとオーストラリアから日本を通過して、シベリアに戻ります。

春や秋の一時期だけ、日本を通過するので旅鳥と言われています。

旅鳥は、移動距離が長いので続けて飛び続ける事が出来ません。

それで、1年に1回か2回、通り道にあたる日本のどこかで、しばらく羽根を休め、また旅を続けます。そのため、日本は旅鳥にとっては冬越しの場所でも繁殖地でもなく、ただの休憩所としての扱いになります。

代表的な鳥は、シギやチドリの仲間です。

一方、一年中同じ地域で見られる鳥は「留鳥」と呼ばれ、日本では、スズメやハト、カラスが留鳥です。

渡り鳥はなぜ季節によって渡りを繰り返しているのか?

渡り鳥が季節によって住む場所を変えているのでしょうか?

基本的に渡り鳥は、餌が豊富な場所で繁殖をし、餌がなくなると再び餌を求めて違う場所へ移動します。

一般的には、暖かい地方ほど花や実がたくさんなっているので、暖かい場所で繁殖をおこない、寒くなって餌がなくなると朝がたくさんある暖かい場所へ渡り、渡った先が冬になると、 渡り鳥は、もとの繁殖地にもどる性質があるかので、もとの繁殖地へと戻り、このサイクルで生きています。

渡り鳥は、毎年渡りを繰り返しているうちに渡りをする性質が習慣化され、えさが乏しくなるとか寒さが厳しいということがなくても、ある決まった時期がくると必ず渡りをするようになりました。

私の地元でも毎年冬になりますと、ナベヅルが飛来してきます。

しかし、年々飛来数が減少していることから、いくら渡り鳥の渡りが習慣化されても、繁殖地の環境が悪くなったり、気候変動によって、渡り鳥の飛来の場所が変わってきているのも事実かと思います。

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目的地まで迷わないメカニズムの説

渡り鳥はどうして、地図もないのに迷わずに目的地までたどり着くことができるのでしょうか?

実は、その謎は完璧に解明されていないのが現状です。

ここで、現在最も有力な説として2つ取り上げたいと思います。

実は、この2つの説は渡り鳥に限った事ではなく、サケが産卵のために、自分の生まれた川に帰れる理由としても考えられているものです。

体内時計と太陽の位置の利用説

鳥自体が目と記憶力が良く、地形をきちんと記憶しており、独自の体内時計を兼ね備えており、それと太陽の位置や星座の位置とを組み合わせて計算して、一定の方角に進むことが出来るという説です。

地磁気説

鳥は人間よりも地磁気に敏感であり、それを利用しているという説です。

多くの渡り鳥が、その方向感覚を地球の磁場に依存しているが、この極めて弱い磁場をどのような仕組みによって検知しているのかは明らかになっていないのが現状です。

渡り鳥はなぜ集団でV字飛行しているのか?

渡り鳥を観測した際に、集団できれいにV字に並んで飛んでいるのを見たことがあるかと思います。

なぜ渡り鳥は集団でV字飛行しているのでしょうか?

渡り鳥の性質として、途中で食事をとることもあるが、基本的には何日も何も食べずに飛びます。

そのため、渡り鳥がいかに楽に長く飛べるかを考えた結果がこの集団V字飛行になります。

そのメカニズムを説明したいと思います。

V字飛行している、斜め前を飛ぶ鳥の羽から翼端渦(よくたんうず)という気流が起きており、後続の鳥は斜め後ろで気流に乗ることで楽に飛んでいます。

実際にこの翼端渦によって1日100キロを超える旅ができ、単独での飛行よりも距離を70%も伸ばすことができるようになると言われています。

さらに、渡り鳥は決まったリーダーがV字の先頭を飛んでいるわけではありません。

先頭の鳥は翼端渦を「作る側」であるため大きな負担がかかり、先頭が疲れてしまえばチームとして良い飛行ができなくなります。

そのため、先頭は何回も交代して、それまで先頭だった鳥は翼端渦に「乗る側」に移動します。

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